• 木. 10月 10th, 2024

原神から学ぶ音楽学「モンド編」

ByH1boshi

4月 14, 2023

ご無沙汰してます。H1boshiです。

皆さんは原神というゲームを知ってますか?全世界でバチクソ流行ってるオープンワールドゲームです。今回はそんなゲームから音楽理論を学んでみようという「音楽好きゲーマーホイホイ記事」です。
是非、ゲーム仲間に自慢してみてくださいな。

原神

中国のゲーム会社miHoYoが開発したアニメ調のオープンワールドゲーム。
慕風のマッシュルームは壺で育て(切実)

⚠️注意⚠️

こういった理論について、事細かに解説するととんでもない文章量になってしまうのでwebの記事ではガチで友達にちょっと自慢できるレベルの浅さで紹介しています。1からしっかり知りたいよ!という方向けにyoutubeで動画を作ろうと思っているので、そういった方は是非チャンネル登録を…(媚び)

モンドの音楽

モンドの国はドイツがモチーフらしいですが、神との結び付きが強く宗教音楽が盛んであった国が原”神”での序盤エリアとは何とも考えられているなぁというかオシャレというか。

リズム:三連符

まず最初に紹介する三連符とは、一拍の中に3つの音が均等になるリズムのことを指します。0:25~の弦楽器を意識すると分かりやすいと思います。三連符とアコギのブラッシングがパーカッションのような役目もしていてフラメンコのようなアレンジを感じさせます。

本来一拍を細分化しようとすると偶数ごとに分けられるんですが、これが奇数に分けられるようになるのが〇連符と呼ばれるものになります。なので5、7連符も存在します。採譜してみたんですけど5連符ありましたね!

リズム:シャッフル/スウィング+ブルーノート

さて、三連符について学んだところでこの曲を聴いてみましょう。

ジャズでよく使われるシャッフル/スウィングが使われています。最初のピアノや、0:36あたりの後ろでなっているアコギに耳を傾けてみましょう。タッカタッカタッカタッカってなっていませんか?それがシャッフル/スウィングと呼ばれるリズムです。学術的に言えば「三連符の真ん中が抜けてる、または最初の一拍が伸びている」リズムのことです。なぜシャッフル/スウィングと二つの名称を書いているのかというとこのリズムには文字通り二つの呼び方があるからです。

一般的にシャッフルはタッカタッカタッカタッカとキレの良いリズム。スウィングはターカターカターカターカとジト~っとしたリズムで呼び分けられています。

この曲にはもう一つジャズには欠かせない要素があります。それがブルーノートです。

ブルーノートとは、音階の3、5,7度が半音下がっている音階でアメリカ黒人の方々が発祥とされています。近年のJ-popでも部分的に使われることは多いです(フォニィとか怪物とか)音階については前回の記事

確かにジャズっぽい~と思った方もいるかもしれませんが、どうやらブルーノートはジャズの後に確立されたと話す人もいるようで割と審議が曖昧です。

楽譜にするとこんな感じになるんですけど、三連符の表記がごちゃごちゃですよね。なので全体を通して三連符のリズムが続く場合は、下のように楽譜の最初に表記を入れちゃいます。

コード:ドッペルドミナント

前回のオマケ(本編)で出てきたドッペルドミナント、この曲の楽譜とともに詳しく紹介しましょう。

音楽のコード(和音)には3つの種類があります。T(トニック)、SD(サブドミナント)、D(ドミナント)です。ドッペルドミナントは、SDの中で最強です。関係性は図のような感じ

Vの上にさらにvが乗っかっているのがドッペルドミナトと呼ばれる物です。。

ドッペルドミナントとはなんぞやというと、スケールのドミナントは通常Ⅴが使われることが多いですが、そのⅤに対するⅤなんです。Ⅴ→Ⅰの流れのⅤをⅠに仮定して使用するというちょっとややこしい理論です。

D(ドミナント)からSD(サブドミナント)への進行はなしではないです…ただ不安定なまま解決をしないので、転調したような雰囲気になるんですね。なのでそういった目的がない限り使うことはないですね。

コード:クリシェ

これは外せませんよ。この曲はバス、1番低い音について注目してみましょう。滑らかに下がっているのが分かりますか?このように、同じ和音が半音/全音で下降・上昇する和音の動きをクリシェといいます。クラシックから日本のJ-popに至るまで使われている手法です。

バーバラちゃんに癒してもらいたい…無性にそう思うときがある…

モンド編 全曲の調号表

モンドの曲が収録されたサントラを聴いて調ごとにぱっと分けてみました。筆者も人間なので正確というわけではありませんが。テーマ曲のモチーフをアレンジしている楽曲が多かったため、モチーフと同じ調+並行調のG:、e:が多かったです。

Cメジャースケール4曲
cマイナースケール3曲
Dメジャースケール3曲
dマイナースケール5曲
Eメジャースケール2曲
eマイナースケール9曲
Fメジャースケール5曲
fマイナースケール3曲
Gメジャースケール10曲
gマイナースケール3曲
Aメジャースケール3曲
aマイナースケール8曲
B♭メジャースケール3曲
bマイナースケール2曲

オマケ(本編)

ドイツと言えば、ワルツ発祥の地でもあります。しかし、モンドの曲にワルツはなく、ほとんどが4/4拍子か6/8拍子でした。これは意外な印象でした( ˙▿˙ )

音楽の歴史において、19世紀のドイツとフランスはよく比較されてきました。それは隣国でありながら作曲のスタイルがまるで違うのが理由として挙げられます。ドイツ音楽は厳格な形式の元創作されることが多く、お堅いイメージです。それに対しフランスは遊びの多い軽妙洒脱なイメージです。また、音楽が上流階級に対してではなく、市民に向けて商業化されたのもこの時代の特徴の一つかもしれませんね。さらにもうひと昔前の作曲家って結構大変だったみたいです…教会に雇われていたので、好き勝手に曲を作れなく、今でいうサラリーマンしのような作曲家しかいなかった時代もあったらしいです。うひぃぃぃ。

以上!さようなら!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です